novel2

□かけがえのないキミ
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「何だよ…今更。」

彼の態度はふてぶてしい。

私のせいだから、いけないのだけど…。


「はぁ…あのっ…その…ごほっ。」

ゴホッと私は咳き込む。

伝えたいのに伝えられない。

苦しくて悔しくてまた、涙が滲む。

そんな私を見て、彼は慌てて駆け寄り背中を撫でてくれた。


「おい!大丈夫かよ!?」

私は、彼の腕を掴む。

そして、彼の瞳を見据える。


「っ…ごめん。わたし…本当は…っ。」

ポロリと涙が零れ落ちる。

すると、ふわりと温もりが包んだ。
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