リボーンBL小説

□イケナイ出来事
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・・パチ・・・・

目を覚ましたツナ



泣きすぎたせいか目が痛い



「あれ、、今、何時だろ・・?」




9:56



「遅刻だっ!!!!!」



必死で走ったツナだったが起きる時間も起きる時間なのですでに遅刻確定だった。



ガラッ__



「沢田!遅いぞ!!今時遅刻なんてまだお前は中学生の自覚がないのか!

お前は勉強する必要がない!


廊下で立ってろ!!」


「。。はい」



、、いつもなら廊下に立っていると雲雀さんが通りかかって
応接室にツナを連れ込む。。


決死の思いで嫌がるも軽々とツナの体を持ち上げてしまう。

、、正確に言うと『嫌がったフリ』かもしれない。


「そうだよ、、俺、まだ中学生なんだから、、我慢なんかできるわけないじゃん、、」


そう呟くと廊下を歩く足音が聞こえた。


「雲雀、、さん、、???」


現れた人物は____


「十代目っ!」


「獄寺、、くん、、」


そうだ、雲雀さんは死んじゃったんだ。


俺がどんなに雲雀さんのことを想ったって
この廊下を雲雀さんが通ることは永遠にないのに___


「、、どうかしましたか?」


とてもツナを心配するような眼差しに少し罪悪感を覚えてしまう。


「なっ、なんでもないよ!


あれ、獄寺くんは今来たの?」


慌てて話題を変えようとするツナ


不思議そうにツナを見つめた後、
いつもの笑みを浮かべながら答える。


「はい、ちょうど9時ごろに
山本に呼び出し受けてたんですけど、、
どうもアイツのところに行くと、嫌な予感がして、、」


顔を引きつらせながらも無理やり笑顔をつくる獄寺に対してツナは、

「獄寺くんは本当に愛されてるんだね。」


「そ、そうッスか?」

顔を赤らめながらも不機嫌そうにわざとらしく舌打ちする獄寺くんは、少し可愛く思えた。


「いいなぁ。。。」



「何か言いましたか?」


「ううんっ、なんでもない!」

作り笑いを必死にするツナだったが

いつもそばにいる獄寺には見破らてしまった。


「本当に十代目、どうかしたんですか?」


目を少し細めて目線を下に落とす獄寺。


「ううんっ、マジで何でもないから!」


「、、でも、何かあったら言ってください。

力になりますんで!」


「うんっ、分かった!」

ぎこちなく返事をすると獄寺は、


「そういやなんで廊下にいるんスか?」

「えっ、えっと。。」

早くも獄寺はツナを廊下に立たせた人物に怒りを感じさせる。

「ほ、ほら!授業受けんの嫌だからここで授業終わるまで待ってるんだ!」


とっさに考え付いた嘘。

だがそれはどう見てもバレバレな嘘。

なのだが、、

「、、十代目がそうおっしゃるなら信じます。。」

とギュッと握りしめた拳を下に降ろしながら言ったのだった。


「俺も授業受けんのダリィんでここにいます!」

「えっ!?獄寺くんは教室いきなよ!!おっ、俺なんかに付き合ってると頭悪くなっちゃうよ!」

慌てて獄寺を教室に行かせようとするツナ。

それはずっと廊下に居たら泣き出してしまうかもしれないから。。


「俺は大丈夫ですよ、十代目っ

頭悪くなっても気にしませんから!!」


「でっ、、でも。。。」


「、、十代目は俺のこと嫌いなんですか?」

不意に悲しげな眼をしてツナを見つめる獄寺。

「ちっ、違っ・・」

出来るだけの否定をしようとした。


「じゃぁ、なんでそこまで俺を十代目から遠ざけようとするんですか?」


「えっと。。。。その。。」

言葉が喉まで出掛かっているのに。。


『この事はファミリーの誰にも言うんじゃねぇ。』

というリボーンの言葉が頭の中でグルグルしている。


「、、、、、、」


雲雀のことが何度も何度も頭の中をメチャクチャにする。




そしてついにツナは泣き出してしまった。

泣き顔を見られたくなかったから獄寺から顔を背けた

「・・十代目?」

床にはポタポタと涙の雫が落ちる。


その様子を見て獄寺は___




「獄、、寺、、くん?」




優しくツナを抱きしめた。

「・・その・・十代目に何があったかは知りませんが・・・

やっぱり十代目が悲しんでいる姿を俺としては見たくないんです」

後ろから聞こえるちょっと乱暴だけど優しい声。

「だから・・元気出してください」




獄寺・・・くん_____


その言葉に今まで溜まっていた涙が全部流れ出し、
これでもかというくらいに泣きじゃくった。
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