貴方との未来

10th down
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『綾斗!』




1日があっという間に過ぎ今は部活の時間


あたしは綾斗の姿を見つけ声をかけた

そして誰もいないところへと連れて行く





「こんなとこ連れてきてなんだよ?」

『こんな格好したのにアンタのせいで意味ないじゃん!!』

「何がだよ?」

『飯田綾斗の従兄弟ってだけで目立っちゃってるんだけど!』




朝挨拶をしたときはそれほど反応はなかった

でも休み時間になると同じクラスの子や違うクラスの子が話しかけてきた


話しかけてくる内容はみんな


“綾斗先輩の従兄弟って本当?”


“綾斗の従兄弟”ってだけで1日で目立ってしまった…





『どうしてくれるのよ?』

「どうって言われてもなぁ
俺何もしてねぇし」




他人事のように綾斗はそう言った



綾斗にこんなことを言っても意味がない気がする


頭ではわかっていても何も言わずにはいられなかった…




「そーいやアメフト部入るってマジなのかよ?」

『…マジですけど何か?』




綾斗が急に話題を変えてきた

まぁそれはいい


それはいいんだけど何で嫌そうな顔なわけ?




「ぶっちゃけレシーバーはそんなにいらないんだけど」

『上手いんだ?』

「かなりな
たぶんお前でも適わないぜ」

『へぇ』




綾斗が褒めるってことは相当上手いんだろうな




『…じゃあアイツ、颯斗(はやと)ならどうだろう?』

「……さぁな」




それだけ無愛想に返すと綾斗は行ってしまった…



あれ?

そういえば何で綾斗もレシーバーやってたことを知ってるの?!!


言った覚えないけど…






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