小説メモ&拍手お礼絵。

□そこにあるシキとコタエ。
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「ガイが出した答えは……ちゃんと全ての法則に添って出した答えなのか?」


「じゃあナタリアは?“ナタリア”っていう法則は、ガイのその答えのなかに含まれてるのか?」


「それが含まれてないんなら……ガイ、それはガイが“出した”答えじゃなくて、ガイが“作った”答えだと……俺は思うよ」


『数式ってのは確かに人が作るものだ。無限にな。
でもなルーク。その無限に作り出された式の答えは、沢山のルールや法則を元に、必ず最初から存在してるんだ。人が答えを出すってのは、その法則を辿って予めそこにある“事実”を導きだすということ。答えを間違えたってことは即ち、その法則のどれか一つでも添わずに、自分で答えを作っちまったってことだ。
だからルーク、法則は何か一つでも無視しちまったらダメなんだ』


『一つルールを忘れただけで、人は全く違う答えを作っちまう。
逆を言えば、一つ法則を加えれば答えはひっくり返ることだってあるんだ』



「私は……あなたの出したその答えを、ひっくり返したいのです……!」




――なんてことだろう、彼女のその言葉、その想いだけで、為された答えは見事に形を変えてしまったのだ。

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