長編
□1,すべての始まり
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俺はこの春から違う学校の先生。えーっと名前は確か……「銀魂高校」だっけか?てか「゛」付け忘れたらヤバくね?なんか名前だけでバカな学校っつーのがわかるわ;
そう、まえの学校の理事長に『ホッホッホ。この春から坂田先生には他のトコに行ってもらう。そこはいわば変な学校だから君に会うと思うぞ。ま、せいぜい頑張ってくれたまえ』と胸を張って言われた。
だぁ〜!今思い出しただけでも腹立つわ!!俺のどこが変なんだよ!!そんな理由で他んトコとばすなってーの!千歳に会える時間が減っちまったじゃねーかよ!
でも、ま、いっか。これから毎日会えるわけだし。
千歳のことを思うと不機嫌から上機嫌になり、原チャ(スクーター)に乗りながら鼻歌を歌った。
「♪♪〜♪〜♪♪〜♪〜♪♪〜」
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学校の門に着くと満開の桜が俺を出迎えてくれてるようだった。ピンク色の花弁がひらひらと舞い散っている。
まるで幻想的…。
「よろしくな」
ヘルメットを取り原チャを門の近くに止めてからピンク色のカーペットの上を歩いた。
「金八か?」
後ろから聞き覚えのある声がした。
ふと後ろを見るとそこには
「坂本!」
サングラスをかけたモジャモジャ頭の奴がいた。
「やっぱきよったか!」
「お前この学校の先コーかよ!?」
「そうじゃき、おまんがくんのを待っとった」
コイツは「坂本辰馬」俺と千歳の幼馴染。長い付き合いだから互いに信頼し合ってる。
「へ〜…まさか此処の学校の先コーだったとはな」
「アハハ!言うの忘れておったわ。ところでな金八、ゆっくり話をしたいとこなんじゃがそろそろ時間じゃき、早く体育館に行くぜよ」
「おう、わかった。…それとだなァーお前、早く銀八って言えるようになれ!本物の名前と同じになっちまうだろーが!!」
アハハと坂本がごまかしたように笑う。こいつはいつになったら覚えてくれんだろーね…。いや、ワザと言ってるにちがいない。
そう頭の中で抗議しながら坂本の誘導で体育館に向かった。