仁柳生
□仁王誕記念
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今日は12月4日、仁王の誕生日である。
4日になってすぐに柳生から誕生日を祝う電話が来た。
一番最初に柳生から欲しい言葉を貰えたので、仁王の機嫌は良かった。
それにプラスし、柳生に《自分が叶えられる願いなら聞いてもよい》と言われ、その言葉に仁王は《自分の誕生日に泊まってほしい》と返した。
勿論、柳生はその願いを承諾した。
そのため、仁王の機嫌は三割ましに良くなっているのである。
今日の部活が終わり、さっさと着替えた仁王は柳生を急かしていた。
早く柳生と二人きりになりたいがための行動だ。
「柳生!早くしんしゃい!!」
「ちょっと待って下さいよ」
「俺は早く柳生と二人きりになりたいんじゃ!」
「わ…わかりましたから、少し黙っていてください!///」
仁王の言葉に照れる柳生。
そんなこんなで着替え終わった二人は仲良く肩を並べて歩き出した。
学校に行く前に柳生の荷物は仁王の家に置いて来たので、仁王と柳生はそのまま仁王の家に向かっている。
「…俺な」
何気ない会話をしながら歩いていたら、不意に仁王が話をきりだした。
「?どうしたんですか??」
不思議に思った柳生は仁王を覗きこみながら尋ねた。
「嬉しいんじゃよ。俺の誕生日に柳生と一日中いられるなんての」
そう言った仁王の顔は柳生にしか見せない顔で優しく微笑んでいた。