跡忍

□誓い
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シーンとした部室に跡部の声が響き渡る。

「忍足、聞いてくれ」

「…どないしたん?そんなに畏まって」

忍足にそう聞かれた跡部は一旦忍足から目を反らした。
それを見た忍足は何処か嫌な予感を感じた。

「跡部…?」

「……お父様達に俺らが付き合っているのがばれた」

「…ほんまなん?」

「あぁ…。ばれたからには別れさせられたり、他の誰かと結婚もさせられるだろう」

「そう…やよな」

「でもな、忍足」

「…?」

流れそうになる涙を我慢しながら跡部の話を聞く。

「俺は別れても、他の誰かと結婚することになっても…、俺はお前……侑士だけを愛しつづけるからな」

我慢していた涙も関を切ったかのように次から次へと流れ出てくる。

「俺もや…。これから誰と付き合っても、誰と結婚しても、俺の心は景吾だけのもんや」

黙ったまま二人は近付いて行き、そっと抱き合う。

「もう会えないかも知れないが、それでも。ずっと、ずっと。」

「おん。俺も、ずっと、ずっと思い続けるわ」

そして触れるだけのキスをして別れた二人。


跡部はその二日後にアメリカに留学。
そして、一年後。忍足も家族に呼び戻された。









月日は流れ、あれから数年が経ち、あるパーティに出席していた二人が偶然にも再開した。


「忍足…、久しぶりだな」

「そうやな」

「あの日、お前に言ったこと今でも覚えているか?」

「当たり前や。忘れられるわけないやん」

「なら…。……いや、なんでもない。また会えることを願ってるぜ」

「そうやな。………いつまでも想っているで、景吾」

「俺もだ、侑士。この身が尽きるまで愛しつづけるぜ」



END.


シリアスにしちゃった><
侑ちゃん、跡部ごめんね!次のは甘くするから^^


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