跡忍

□同窓会
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俺達が氷帝学園中等部を卒業してからもう十年が経つ。
25歳になり、今では立派に教師なんてものもしていて、テニス部顧問だ。
地理と歴史が得意だったため俺は社会科の教師になった。
俺達の顧問だった榊監督も今じゃ氷帝学園の理事長になっている。












「よう、きちんとやってるか??」

「あ、監督!大丈夫っすよ!!」


こいつが部長をやることになってから氷帝テニス部の雰囲気はガラッと変わった。
前見たいに練習はきついが、こいつの性格のせいか部内はほのぼのとしたものだ。

「監督ー!今日って十年前の先輩達が来るんですよね?」

監督(今は理事長)の呼び出しを受けて、俺達テニス部は全員17:00にここ、氷帝学園のテニスコートに集まることになっている。
それも半ば強制的に。

時刻は16:40。
そろそろ来てもいい時間だ。

「あぁ。そうだぜ」

「その人達に俺らも会えるんですか??」

「会えんじゃのねぇの?部活の最中に来るんだしな」

「本当っすか?是非ともテニス教えて欲しいっす!!」

「お前は本当にテニスが好きだな。」

「当たり前じゃないっすか!!監督もそうですよね?」

「当たり前だぜ!俺はテニス一筋だからな!!」

「宍戸さん、じゃあ俺は??」

その時、俺の後ろから声が聞こえてきた。

「ちょ、長太郎?!」

「はい」

「うわ!!でかッ!監督、その人もテニス部だったんすか?」


中二のときに185pあった長太郎は、それからあまり伸びず189pで成長が止まった。
しかし、それでも一般的にはでかい部類に入る。
俺も176pで止まってしまった。
…激ダサだぜ。
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