その他

□言えるわけ無いやん!
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『侑士ー!元気にしとるか?』

「謙也か?久しぶりやな。元気にしとるで」

跡部と二人で忍足の家にいるときに、謙也から電話がかかってきた。
忍足との時間を邪魔された跡部は機嫌がよろしくない。
しかし、忍足はそれには気づかず謙也と電話を続けている。

「おい、侑士!電話じゃなく俺の相手しろよ」

「久しぶりの謙也との電話なんやからもうちょい待って!」

自分に構うよりも、謙也との電話を優先されたことに跡部の機嫌はさらに悪くなるが、跡部もそこまで心が狭いわけではないので、暫くは電話をさせてやろうと思い口を閉じる。
だが、いつまで経っても電話が終わる気配がない。
何をそんなに喋ることがあるのか不思議だ。

これは確実に電話が終わったらお仕置きコースである。

『それでな、白石がいつもの決め台詞を叫びよってな!もう皆大爆笑やねん』

「なんやそれ!流石白石やなぁ。ほんまおもろいわ」

ケラケラ笑いながら話す謙也は興奮しているのか声がでかい。
忍足を後ろから抱きしめる形で座っている跡部には丸聞こえだ。

『その後ユウジが白石の物真似始めて、二人してエクスタシー言いよるから俺ら笑い止まらんくてな!』

「それ容易に想像出来るわ…」

『そやろ?それからな『謙也さんいつまで電話しとる気なん?』…光!邪魔せんで!!』

どうやら謙也の他にも居たらしい。声が聞こえてきた。

「誰かと一緒におるん?」

『おん。四天宝寺の天才、財前光って知っとるやろ?』

「あぁ、知っとるよ」

『そいつと一緒に俺ん家おんねん』

「なるほどな。にしても、仲良いんやね」

『当たり前っすわ。謙也さんは俺のなんで』

「えっ?!それってどういう「俺様をほったらかしにしていつまで電話してんだよ」

あまりにも長い電話に対し、跡部の我慢が限界を超えたようだ。

「景ちゃん!!」

『なん?侑士も一人やなかったんやな』

「おん。跡部と一緒におったん」
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