BL小説

□ご褒美
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「晋ちゃぁん。ここわかんな〜い」


「それくらい自分で考えろ阿呆。……つーか、なんで毎回テスト3日前になってから泣きつくんだよ」



──ご褒美



魔のテストとはまさに俺の為の言葉だと思う。
毎回毎回赤点ギリギリ…
勉強なんて大嫌いだ。

それでもなんとか赤点より下にならないのは、高杉に教えてもらってるお陰。


だから今日も高杉の家で二人だけのお勉強会。
高杉の家に行けるのは凄く嬉しいけど、手を出せないのが悲しい…


「………なんで高杉はロクに授業も受けてないのに頭良いのさ…ずるい…」


問題が解けないのと手が出せないが混ざって半分八つ当たり状態で呟く…


「お前とはココの作りが違ーんだよ」


コンコンと指で頭を示す高杉…


「……ぶぅ…じゃぁさ。もし俺が今度のテストで良い点数だったらヤりまくっていい?」


「なんでそうなるんだよ」

眉間に皺を寄せてくる高杉…


なんでって、だって…


「だってご褒美がなきゃ子供は頑張んないんだよ」


「何自分で子供とか言ってんだよ」


「いいの!!」


しばらく高杉は黙り込んで何かを考え始めた。

そして

「わかった。いいぜその賭け乗った」


「えっ、ホント!?」


俺は期待に満ちた顔を上げた。


「ただし……もし今回のテストで全教科85点以上じゃなかったら、当分ヤらせねぇ」


「えぇ!!?ハードル高すぎ!!!」


85点って……しかも取れなかったら当分高杉とできないなんて……


「さぁどうする?」


楽しそうに口元を緩ます高杉。

いつもは俺がからかってるからそれの仕返しか……?


てか今はんなこと考えてる場合じゃなくて…


もう高2だし…そろそろヤバイかなぁとか思ったりで…だから…


「………わかった。頑張る!」

そう答えた。


「……ククッ、楽しみにしてるぜ」


明らかに楽しんでるコイツ……


見てろよ高杉…ぜってぇ85点以上取ってお前の身体貪り食ってやる!!!



それから、俺は今までにないくらいの勢いで勉強した。


────

テスト返却日……



「フハハハー!!!!どうだコノヤロー全教科90点以上だぞぉぉぉぉ!!!!!」


テストを高杉の机にバンッと置いて自慢気に笑ってやった。


「…チッ……」


俺の解答用紙見た高杉が舌打ちした…


「なんで舌打ち!!?」


「たりめぇだろーが。お前のせいで俺の身体が……


まぁでも、こんな点数取れたのも俺のお陰だがな」


自信過剰な笑顔…あぁ可愛い…


「じゃぁ、約束通り……」

ガタリと高杉に近づく…

「アホか、場所考えろ」


とか言いつつも余り抵抗してこない。


「…………ねぇ、実は高杉もヤりたかった?」


耳元でボソリ…


「………黙れッ…」


バシッと頭を叩かれた……









あとがき


こんなとこにあとがきを!?

テスト終わってウハウハしてます。

今回は点数も結構良かったので〜←


耳元で囁くのが好きですね←



甘夏

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