BL小説

□同居
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「お前、なんでうちに来たわけ?」


朝食をとりながら高杉に訪ねる。


「意外と料理上手いのな、センセー」


ククッと笑いながら卵焼きを口に運ぶ。


「つーか答えろよ…」


ホント何考えてやがる…


「なぁ…俺此処に住んでいい?」


「んあ?何言ってやがる。家帰れよ…」

箸を持った手でシッシとジェスチャーする

「なんか、帰りたくねぇんだよ…センセー独り暮らしだろ、男1人くらい置けよ。」


「お前関係わかってる?

……教師と生徒だよ…」


「関係ねぇよ。それに今更何言ってやがる」


そこで俺はウッと息を飲む…

そう、ぶっちゃけ俺は高杉に惚れてる…

高杉もそれを知ってる…悔しいことに…


「好きな子と同居なんて嬉しい限りじゃんセンセー?」


わざとらしく口元を緩ませる。


俺は、頭ん中で色々と葛藤してみる…

確かにコイツと同居するのは嬉しいけど……

世間の目…?なんかそんなのとか…

同居ということは、ほぼ一日中コイツといるということだろ……
俺の理性が……


う〜とか、あ〜とか言ってる俺を見て、「どーすんの?」とか言ってきやがった。


どーすんのじゃねぇよ!!どーすんだよまじで

色々と葛藤した結果……


「…………わかった…一緒に住んでいい…」


「ん、まじで!?」

パッと顔が明るくなる。

クソッ可愛い顔しやがって…


「……た、ただし条件がある!」


「なんだよ」


「お、俺とつ、付き合え……」

俯き加減でボソッと呟く…

「はあ?なんでここでそうなるんだよ…」

半分呆れ顔で俺を見る


「だって、同居するんだからそれなりの関係の方がやりやすいし…」


「何すんだよ…」


「い、色々……?ほら、ご近所さんに説明とかさ………だって、一緒に暮らすんだろ…なのに手ぇ出さないって自身ないし……だから…」

モゴモゴと呟く


何言ってんだよ俺!!とか思いつつも言ってしまった……


「別にいいぜ…つか、その関係になっても近所に怪しい目で見られんだろ…」


「……え?まじで…」


コクンと小さく頷いて
「メシちゃんと作れよ…」と付け足した。


「おう!………あれ?なんか立場が逆じゃね………?」


すると高杉はプッと吹き出した。
「バカだな…」

「うっせ…てかお前、今日学校行くのか?」

ふと思い出して聞いてみる

「行ってほしいか?」


カチャカチャと食器を下げながら逆に聞かれる。


「………うん。どうせなら…」

ちょっとだけ考えてから答える


「じゃぁ、送ってって」


「実はそのつもりだった。ついでに一緒に帰ろ」

ねっと笑いかける。


「いいぜ」


そう言うと高杉は制服に着替えはじめた。



その様子をポケーと見ながら、ふと立ち上がり近寄ってキュッと抱き締めてみた…

「んだよ…着替えられねぇだろ」

鬱陶しそうに振り向く


「なんか、嬉しい……昨日拾ってよかった」


「そうかい」


「大好き…」


「知ってる…」

「うん」


「うんってなんだよ…やっぱバカだな」






→オマケ
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