BL小説

□小さな気持ち
1ページ/3ページ



小さなバレンタインの続き、ホワイトデー話……

────────


「教え子の小学生にバレンタインのチョコを貰いました」


普通に聞いただけではなんとも可愛らしいことだし実際よくあることでして、ただしそれは女の子→男の子に限るわけで……

しかし、新人教師の銀時がチョコを貰った相手とは
男の子なのでした…しかも結構な本命チョコ…



「こりゃぁ、いよいよヤバいよな……あぁヤバいな」

相変わらず職員室のプリントやらなんやらで溢れている自分の机に銀時は突っ伏して先程から自問自答を繰り返していた。


「あぁ、もうわかったから黙れ…」

横で眉間に皺を寄せた土方が珈琲をすすっていた。


「んなこと言ってもよぉ……
どうすりゃいいんだこれから…まともに顔も見れねぇよ」


「だから気にすんなって言ってんだろ」


先日…まぁ一ヶ月ほど前に、高杉から頂いたチョコはとても美味しかったわけで…
そんなことはどーでもよくて。
バレンタインの前からも、銀時のことを好きだと言っていた高杉…
最初は子どもの言うことだ。と土方にも言われ、あまり気にしないようにしていたが、チョコを貰ったことにより気にしないができなくなった…


「てかホワイトデーに何あげればいいの?」

「俺に聞くなよ。菓子とかでいいんじゃねぇのか」

「…菓子、あんま好きじゃないみたいなんだよね」

「お前とは正反対だな」

「るせぇ」


あ゛ぁぁぁぁと叫びながら、銀時が回転式の椅子で回りだす…
するとすかさず「回るな!!!」と土方に怒鳴られる。


「とにかく……バレンタインのお返しと、返事。ちゃんと考えろよ…
あくまで、まだ子どもなんだから傷つけるようなことはすんなよ」

「わかってるよ……」






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ