BL小説
□小さな恋心
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*小学生高杉と先生銀時です。
*ちょっぴり銀土?要素ありです。
土方も教師です。
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授業の合間の休み時間の職員室。
「あ、テメッまたジャンプが俺の机にきてんぞ!!直せバカ!!」
前の授業から帰ってきた土方の開口一番がこれである。
「まぁまぁ、土方センセーそんな言い方しないで少しは多目に見て」
「ふざけんな!!机の1/3侵略されてんだぞ!!!多目に見れるか!!!!!」
周りの教師からの視線を気にせず土方は叫んだ。
それだけ土方には重要なことだったらしい…
二人がしばらく言い合い(主に土方の文句)を続けていると、職員室の入り口で別の教師が銀時のことを呼んだ。
「坂田先生、生徒が来てますよ」
「はぁい。じゃぁね、土方センセー」
銀時がにまりと笑って職員室の入り口に向かう。
「直せよ!!!」
その背中に土方が吐き捨てた。
「はいはい誰ですか〜?センセー珈琲飲みたかったんですけど〜……って高杉じゃん」
気だるそうに職員室の入り口まで来ると、そこにいた生徒を見て目を細めた。
高杉はじっと銀時を見ていた。
むしろ睨んでるくらい…
「何の用?」
「次の授業」
「あぁ、次俺のクラスか」
銀時はそうかそうかと思い出した。
高杉は銀時が命じた国語の係りで、まぁどーせ来ないだろうと思っていたが、意外にも毎回授業前には職員室に来るのだった。
「えっと、確か次プリント使うんだよな〜…まぁ、入れや」
銀時が踵を返して自分の机に向かう。
高杉は小さく頷くと銀時の後な付いて行った。
「確かここら辺に〜」
ガサガサと自分の机を漁る。
「自分の机の上くらい綺麗にしろよ…」
横から椅子に座っていた土方が口を出す。
そんな土方を高杉がじっと睨んでいた…
「なんだ?」
視線に気づき土方が聞くと高杉はぷいっと銀時の方へ視線を移した。
「………」
「お、あったあった〜
はい高杉。じゃぁ頼んだぞ」
小さめの体でプリントを受け取った高杉は頷いたが、そこを動かないで相変わらず銀時を見ていた。
「まだなんかあんのか?」
高杉と同じ目線になるようにしゃがんで話掛けた。
「……く」
「ん?」
「一緒に教室行く」
少し頬を赤らめながらも表情を変えないで言う高杉に銀時は思わず抱きしめたい衝動にかわれた。
「(〜〜可愛い!)……わかった。今行くから入り口で待ってろ」
また頷いてパタパタと入り口方向に小走りしていく高杉を暖かい目で眺めつつ土方に話掛けた。
「可愛いでしょ、うちの高杉」
「お前ぇのじゃねぇだろ…」
「もうあのピュアな感じが堪らない!たまに見せる笑顔なんて、天使だよ天使!エンジェル!!」
「変態が!」
キャピキャピと話している銀時に土方が吐き捨てる。
「つーか早く行けよ。アイツずっとコッチ見てんぞ」
「おぉ」
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