BL小説

□アイス
1ページ/2ページ



あぢ〜……死ぬ〜……
あだっ!!」

畳の上でごろごろと転がる俺を蹴りとばす男…

「痛いよ…晋ちゃん…」


「…ウザイ…暑苦しい…」
「ううっ、冷たい……俺はこんなに愛してるのに……」

そう言って、着物の裾で涙を拭うふりをする

「…っ…だまれ、クソ天パ……」


「照れてる…可愛い………がっ!!!」

今度は腹に踵落としをくらう

「き、今日の晋ちゃんはいつも以上に冷たくない…?」


「暑いんだよ…こっちも…」

の割りには余り汗をかいていない。

やっぱ夏生まれだからか?

…俺はふと、良いことを思いつく

「ねぇ、晋ちゃん。アイス食べない??」


「あぁ〜いいかもな…」


「よし決まり!行こうぜ!」

俺は晋助の手を掴み立ち上がる

「引っ張るな……そして暑い…」

──────

「あ、晋ちゃん200円持ってる??」


「………はぁ…ほらよ…」

ポイっと100円玉を2枚投げる。

「ありがと〜〜」


歩きながらアイスを食べる
ちなみに、俺はチョコとイチゴのダブルで晋助はチョコミント


「つーか、金ねぇのになんでダブル買うんだよ…

暑さで計算もできなくなったか…」


「晋ちゃん、ホントに酷いね
…食べたかったのタブル!

そう言う晋ちゃんもチョコミントなんて珍しいね〜

ちょっと頂戴〜」


ペロッとアイスを食べる。

「っ!!!?」

ビクッとしてアイスを落としそうになる晋助…


「……うん。これも美味しい
晋ちゃん?」

プルプルと俯き震える…


「あれ、また照れてる?それとも、俺のも欲しい??」


スッと晋助の前にアイスを差し出す…

すると……

「あぁ!!!!俺のイチゴ!!!」

晋助は俺のイチゴのアイスを一口で食べていた…

「〜〜冷たっ…てか甘っ」
「しーんすーけー………」

「何怒ってんだよ…つか元は俺の金だし…」


「可愛いっ!!!」

ガバッと勢いで晋助に抱きつく


「はぁ!!!?おまっ何言ってやがる!!」


「うん。可愛い可愛い!!」

「離れろ!!」

顔を赤く染めながら
ガスッと頭を思いきり殴られた。

だって、仕方ないだろ晋ちゃん!

そんな事されたら、銀さん理性が飛びますよ……

「晋ちゃん…」

「あぁ!!!?んだよ!!」


「大好き!愛してる!!」


「死ね、天パ!!」

べーと舌を出して駆け出す晋助…


「ヤバい、絶対あの子誘ってる……」





→あとがき
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ