物語の続きを

□第七章
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――昔々あるところに、小さな国の王様がいました










「もっと、もっとこの国を大きくしなければ……このままでは、他国から攻め込まれた時、対抗できない……」










――王様は神と契約して、国を強くするかわりに、自分と血の繋がった全ての女性を生贄に差し出してしまいました










「いいのよ。これが、貴方を選んだ私の定めだもの。貴方はそれを悔いては駄目。悔いてしまえば……ただの贄となるのは私だけではないわ」










――けれども、王様はどうしても、たった一人の妻だけは差し出せませんでした










「どうして私だったの……どうして……」










――どうかとお願いして、お妃だけは、命をとられず呪いだけで済んだのです










「なあ……もしかしたらお前は、生きていたことを後悔する日が来るのだろうか」










――お妃様はそれから、毎晩うなされるようになりました










「嫌っ! 嫌よっ! 出してッ、ここから出してっ!!」










――眠ろうとしても眠ることができず、起きていても悪夢をみます










「お気を確かにお持ちください! どうか…」










――これが神との契りなら、なんと惨い神なのでしょう










「いやあ! もう嫌ぁっ!! ……殺して……」










――お妃様は苦しみ抜いた挙句、ある月の綺麗な夜に花畑の中心で、自らの首を裂いて自害してしまいました










「花言葉……? この、お花の……?」










――白かった花は赤に染まり、王族はその花を育てることを宿命としました















「その罪を忘れるな」















――おしまい









・・・To the next story・・・



2011.07.02
 

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