ニャンコの作文
□のみくらべ
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このままにして置いたら少しマズいかも知れない。
けど、黒りんのご機嫌って治りにくいからなぁ〜(←それは主にその方法が原因である)
まぁいいや。
こういう時は遊んでしまえばいい。
せっかく楽しんでいたのに水を差したのは黒鋼なのだから。
その責任はとってもらはなければ。
特に悩むことなく対処法を決定し、ファイはその笑みを深くした。
「いい気になって女侍らせてんじゃねぇよ」
「モテないからって拗ねない拗ねない」
「…てめぇ」
「あは★☆」
人を小馬鹿にしたようなファイの態度にいい加減カチンと来た。
ファイとしては黒鋼の機嫌が悪くなるのは大歓迎。
これはますます楽しめそうだ。
「黒りんもどう?みんな綺麗だし優しーよ〜」
「…興味ねぇ」
「何でー??こ〜んなに可愛いのに」
ねー、と楽しそうに笑うファイに女達もにっこりと笑う。
その光景を冷めた目で見つめながら黒鋼は本日何回目かのため息をついた。
「女みてぇに細ぇくせに何言ってんだ」
下手すりゃそこの女より貧相に見えんじゃねぇか?、呆れ果てたような黒鋼の言葉に今度はファイがカチンと来た。
「…そう言われるほど細くもないし弱くもないけど?」
「…はッ、どうだかな」
売り言葉に買い言葉が止まらない。
「…じゃあ試してみる?」
「あぁ」
にやりとお互い悪い顔で微笑んで、そのままファイはテーブルに置いてある酒瓶を手にし、黒鋼に差し出した。
それは香りからしてかなりの度数を持つのがわかるほど。
「…飲めるよね?これくらい」
「当然」