ニャンコの作文

□Halloween Town
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この世を去った魂達が
再びこの地に降り立つ月夜

妖しく灯るランタンの光はその道標

魔女の歌声は高らかに響き
吸血鬼が目を覚ます

おかえりなさい。
おかえりなさい。

蝙蝠の舞う真夜中に
轟々と燃え盛るこの篝火に誘われながら


さあ、こちらへどうぞ

狼男の遠吠えが
終わりを告げるまでの刹那の刻を

祝い、踊り、共に過ごすの


おかえりなさい。
おかえりなさい。

ずっとずっと待っていたの


再び会える この『瞬間―トキ―』を…




『Halloween Town』




今回訪れたその場所はオレンジ色と黒に染まった明るく陽気な街。

「ようこそ、旅人さん」
「私達の街へようこそー」

満面の笑顔を浮かべてオレ達を迎えてくれた2人の女の子は、真っ黒な服にとんがり帽子を被るというなかなか可笑しな格好をしていた。

「この街では今ハロウィンを祝っている最中なんです」
「どうぞ旅人さん達も楽しんでいって下さいね」

ひとまず宿へどうぞ、と微笑む彼女らにオレ達四人は顔を見合わせて首を傾げる。

「「「「はろうぃん?」」」」

聞き慣れないその言葉。
首を傾げたままのオレ達にモコナが何かをポンっと小さな手を打った。

「モコナ知ってる!! ハロウィンってね、万聖節っていう日の前夜祭なんだって! この日には死んだ人の魂が蘇って帰って来るってモコナ達の世界では言われているの」
「盆みてぇなもんか」
「それでね、魔女さんとか悪魔とか狼男さんとかの仮装して、カボチャでランタンを作って、トリックオアトリートって言いながら歩くんだよ。『お菓子くれなきゃ悪戯するぞ』って意味なの!」
「楽しそうだねー」
「うん! すっごく面白いの★☆」


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