大空の小部屋

□始まりの足音
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「ん…ツナァ…っ」

「……まりあ…、」


誰もいない教室で二人は口唇を重ね合わせる。

クチュリ、と音をたてながら深まるそれ。

「んっ…ぁ……っふ」


キスに酔う二人。
それを壊すかのようにガラッと勢いよく扉が開いた。

「「っ!?」」

「二人とも、いつまでイチャついてれば気が済むんだい?」

「お〜、二人とも相変わらずお熱いのなー」

「なんだ…武にキョウか…」

ホッと息を吐くツナと呼ばれた茶髪の少年。一緒にいたまりあと呼ばれた少女は羞恥から顔を朱く染め上げ、ツナにしがみつく。


「二人とも、応接室に行くよ。もちろん君もね。」

先程勢いよく扉を開けてくれたキョウと呼ばれた人は二人とすぐ後ろに立っていた武という少年を連れだって足早に応接室に向かった。

もちろん他の三人も異を唱えず、すぐにそれに従った。
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