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□花咲くは夜
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「伝七、ここに来い」



仙蔵は胡座をかき、膝をポンポンと叩いてそこに座るよう促す。
疼く身体を必死に動かし、戸惑いながらも仙蔵の膝の間に身を納める伝七。



「ゃんッ!?」



背を向けた形で座る伝七を、仙蔵は頭を左側に来るように横抱きに変える。
予告無く身体に触れられ上擦った声が出てしまう。
そんな伝七に仙蔵は…



「ああ、悪かった。が、こうした方がやりやすいからな」



何をするのか?という疑問はあるが、この状況をどうにかしてくれるとの事なので渋りつつも大人しくする伝七。



「では、始めるか」

「お…願い、しま…す」










「伝七、褌を取るぞ」

「…!は…いっ…!」



いくら予告をされても、普通他人にされる事の無いその行為。
瞬間とまどった伝七であったが、仙蔵の制服をギュッと握り締めて胸に顔を埋め、小さく答えた。
寝巻の裾を割ると、少しこんもりとした褌が目に入り思わず口端が吊り上がる。
無意識に隠そうとしているのか、膝をすり合わせモジモジと動く。



「そうしては何も出来んだろう、足を広げるんだ」



と言えば、すみません…と謝罪しながら恐る恐る足を開いた。
そうしてようやく伝七の褌に手をかけようとした仙蔵は、ふと思い付いた事を伝七に尋ねた。



「時に伝七、今まで朝起きた時に褌に何か付いていた事は無かったか?」

「?…僕はっ…もう、十歳ですよっ!?おねしょ…なんかっ、しませんっ!」

「いや、寝小便でなくて…まあいい。とにかくそういった事は無かったんだな?」

「?はい…」



知識がないのはわかりきった事だったが、夢精もまだだったとは…
それなのに今からしようとしている事といえば…まあ、人の手で精通を迎える…なんてのは滅多に無い経験だな。
と、いいように自己完結させた仙蔵はいよいよ伝七の褌に手をかけ、一気に取り去った。



「っ…!!!」



元より赤かった顔をさらに赤くさせた伝七は、より一層仙蔵にしがみつく。
耳まで真っ赤にした伝七の頭をぽんぽんと撫でてやると、その手で幼いながらもしっかりと主張している伝七の中心を柔らかく包み込んだ。



「ひゃぅッ!?」



ただでさえ慣れない感覚の上、薬のせいで過敏になっている体にはそれは過ぎた刺激であった。
身を捩る伝七に構わず仙蔵の手の動きは増して行く。



「や…ぅあッ…!…ッふぁ…ン」



手全体でやわやわと揉んでやれば戸惑いの声に甘さが混じる。



「んぁッ…くぅ…ん」

「どうした伝七、気持ちいいのか?」



快楽を快楽と捕らえられない子供に意地の悪い言葉を投げかける。



「ひャぁッ…や!あァッ…わ、かんないッ…ですっ!…やゥッ!!」



顔を仙蔵の胸に押し付けているため仙蔵からは表情は見えないが、小さな伝七自身が気持ちいいと物語っている。
はちきれんばかりにパンパンに膨らみ、フルフルと天を仰いでいるその先からは、透明な蜜が溢れ出し初めての解放を待ち侘びているようだ。
その蜜を絡ませさらに手を動かせばクチュクチュという卑猥な音が響き渡る。



「ふふ…凄い音だな。私の手をこんなにするほど溢れさせて…ほら、グチョグチョだ」



そう言って伝七の蜜が絡まった手を見せ付ける。
仙蔵の手を余すところ無く濡らしたそれは、蝋燭の灯に照らされてキラと光る。
指と指を合わせればニチャという粘着質な音が零れ、その指と指を離せば間に糸を引く。
意図してやった訳ではないとは言え、自分のせいでいやらしくなってしまった仙蔵の手を見た伝七は、これ以上ない羞恥に苛まれ訳も分からず謝り続けた。



「ごっごめんなさい!ごめんなさいっ…!ひぅッ…!先っぱ…い、ごめんなさ、いっ!!!」



いつもの生意気そうな表情とは打って変わり、眉はハの字に垂れ下がり目からは涙を溢れさせ頬はこれでもかという程に紅潮している。
おまけに両手は仙蔵の胸元の着物をしっかりと掴み、その表情で見上げてくるのだ。
これを可愛いと思わない男はまずいないだろう。

(これは…まずったな…。後で厠…いや、奴に責任を取ってもらうとしよう)

伝七のあまりに妖艶な姿に仙蔵自身も高揚してしまい、そのままではとても眠れぬ状態であった。
しかし伝七の状態を改善してやるのが先、とまた伝七自身に手を伸ばした。
先程の様に柔らかく揉むのなく、親指と人差し指を使いピンと勃つ小さな陰茎を搾る様に擦ってやった。
途端に背をのけ反らせ悲鳴を上げる伝七。



「ひきゃッ!!?やッ、あァッ!!せんぱッ、やめッッ!出ちゃっ…うッ!!イぁッッ!おしっ、こ…出ッ、ちゃ…うぅッッ」

「大丈夫だそれは小便ではない。我慢せずに出せばいい、ほら…」



そう言って伝七の先端に爪を立てて刺激する。
仙蔵がグリッと引っかいた瞬間…



「ひッ…やぁッああああアアッッ!!!!!」



一際大きな嬌声を上げ、仙蔵の手の中にピュクリと精を吐き出した。
手に着いた白い物を眺め、満足そうに目を細める仙蔵。



「どうだ、気持ちよかっただろう?これで体も落ち着くはずだ」

「はっ…はぁっ………気、持ち…よか…た、れすっ…で、でも…あのっ…」

「どうした?」



達した余韻で荒い息を繰り返す伝七。
何か言いたげな伝七に優しく微笑んで問う仙蔵。
すると開いていた膝をモジモジとすり合わせ恥ずかしそうに口を開いた。



「さ…さっきよりはっ、平気なんです、けどっ…」

「けど?」

「あの、そのっ…こ、今度は………お…」

「お??」

「お…おし、りの…奥が…ジンジンして…」



瞬間、微笑んだままの仙蔵がピシリと固まる。
その胸中は…

(あんの…色ボケ………こんな薬作る頭があるならっ…他の事に回せっ!!)

そんな仙蔵の気配を察し、自分のせいで不機嫌にさせたと思った伝七は恐る恐る尋ねた。



「すっ、すみませんっ…!せっかく変なの治して頂いたのにっ…また、変な事言って…」

「いや、お前のせいではない…。あの元凶めが…どうしてくれよう…」

「…え??」

「あぁすまん、こっちの話だ。それよりも…その症状を治すとなると…さっきとはまた違う事をせねばならんな…」

「ど、どうやって…?」

「まあ…異常をきたしている箇所を直接刺激してやる…という所だ」



そう言って伝七の尻の蕾の回りをそっと撫でる。
ヒッ!と悲鳴を上げた伝七は仙蔵の言葉を理解したのか恥ずかしそうにまた俯き…



「…やはり先生か伊作に頼むか?」



仙蔵がそう尋ねると…



「い、えっ…!そんな…恥ずかし、い事されるんなら…せ、先輩っ…が、いいっ、です。だ、ダメです、か…?」



と言い見上げてきた。
今一度言おう。
今の伝七を見て可愛いと思わない男はまずいない。
例に漏れず、仙蔵の中心にも一層熱が集まる。



「いや、私は構わんが…」

「お、お願いしますっ…!…ん?」



尻に何か当たる感覚がしてそこを覗く伝七。
そこには仙蔵のモノが袴の上からでもわかるくらいに勃ち上がっていた。



「せ…んぱ、い…。こ、これは…」

「ん、男は興奮するとこうなるんだ。もう少し大きくなったらお前にもわかるさ」

「興奮って…な、何故ですか…?」

「お前の姿があまりに可愛かったからだな」



そう言って仙蔵は伝七の額に口付けを落とす。
口付けもだったが、仙蔵がさっきまでの自分と同じ状態になっているのが自分のせいだと思うとなぜだか少し嬉しい伝七。
と同時に気恥ずかしさもあり顔を真っ赤にして俯いてしまう。
そのまま固まってしまった伝七に仙蔵が声をかけると、そのままの体制で返答する伝七。



「先輩っ…」

「何だ?」

「こ、これ…辛いんじゃないです、か…?」



これとは…勃ち上がった仙蔵のモノの事らしく、さっきの自分と同じなら辛いはず…という考えのようだ。



「…まあ、な。だが気にするな、後でどうにかするさ。それよりお前を…」

「だ、ダメです!」



話を遮って強く否定してくる伝七に思わず目を見開く仙蔵。
その直後いきなり顔を上げ、しっかりと仙蔵を見据えて伝七は…



「ぼ、僕のせいで先輩がこんなっ…。先輩っ…!僕に出来る事は…無い、ですか?僕、してもらってばかりだから…僕も先輩を助けたいん、ですっ!」



そう言った。
今一度言おう。
現在の伝七を見て可愛いと思わない男はまずいないだろう。
そんな伝七にこんな事を言われては流石の仙蔵も理性が効かない…というより飛んだ。



「伝七…」

「は、はい…」



今までに見たことの無いくらいの笑顔で名前を呼ばれ、肩をがっしりと掴まれた伝七。
不穏な気配を感じ、心なしか体を強張らせ返事をした。



「この状況でそんな事を男に言っては煽ってるようにしか聞こえんぞ?悪いが…」



淡々と話しながら仙蔵の手が伝七の双丘へと滑っていく。



「ヒァッ…せ、せんっぱ…」

「止めてやれそうにない」



言うと同時に仙蔵が指を一本、伝七の蕾へ挿入した。










続く

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