Novel(倉庫)

□無自覚の子羊
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※18期最終回で留が出ていなかった事からカッとなってやらかした妄想です。































本日は18期最終回。
メインは長次の話という事で他の大多数の生徒はモブに回る。
モブということで台詞は決められておらず、音も撮られないという為モブの生徒は好き勝手に話す事に…。





シーン1、渡り廊下

「…そろそろイッた頃か?」
「まだ少しかかるだろう」



渡り廊下を歩く六年い組の二人。
その後方を歩いていた喜八郎は何の事かと気になったが、隣を歩く滝夜叉丸の自慢話が喧しく、どうでもいいか…と興味をなくした。



シーン2、食堂

賑わう食堂、人と人が犇めく中、皆席に着き食事を取っている。
それぞれが好みの食事を膳に乗せているわけだが、一際多くの料理を膳に乗せた人物がいた。



「うわぁ先輩、よくそんなに食べますねー…」



その人物の隣で食事を取っていた五年生の竹谷がそう言った。
その言葉にニカッと笑うとその人物は…



「ああ!今からいけいけどんどんしなきゃだからな!力つけないといけないんだ!!!」



と言ってまた食事を掻き込み出した。



「そうですかー…」



意味を理解してしまった竹谷は引き攣った笑顔で返事するしかなかった。
皆さんよくご存知の暴君はその日、しんべヱも驚く量の料理を平らげたという…。



シーン3、渡り廊下

安藤先生とすれ違う長次。
その瞬間ニヤリと笑んだ長次であったが、それにはある理由があるらしい…。
後の委員会シーンの考え事も時は違えど、実は同じ理由である。
安藤先生の顔にご飯粒…というのは建前だとかなんとか…。



シーン4、食堂

3回ほど伊作が映る場面があったのだが、その全てで放送出来ない顔をしていたためにバックショットと顔だけ隠れた部分が使われたという。
理由はある事を考えていた…との事。




















時は遡り、18期最終回日の早朝。
いつものように井戸端で洗顔したり歯を磨く六年陣。



「18期も今日で最終回かぁー」

「最終回って事は…長次主役だっけ?」

「やったな長次!がんばれ!!」

「…ああ」

「早いものだな…」

「色々あったな…」


「「「「「色々…な(ね)」」」」」


「ん?どうしたみんな??」



五人口を揃えて一人を見遣る。
見られた人…留三郎はそれを気にするでもなく早々に身支度を整え…



「わりっ!昨日委員会でやり残した事あるから先行くわ。時間までには行くからさ!」



そう言い誰にでもなく手を振り足早に去って行った。
後に残された五人は…



「ホント色々あったよね…」

「利吉さんに教えを乞う回とかな…」

「無自覚が過ぎるんだあのバカタレはっ!」

「『ギンギンレシーブの段』では与四郎に近付けさせない様に頑張ったぞ私!!」

「…後で留三郎が怒っていた」

「奴の為だったと言うに…」

「そういえばバラ咥えてた事あったよな!?」

「僕は手で持ってたのに…」

「極めつけはあれだ…」


「「「「「寝間着で夜這い…」」」」」


「留三郎の寝間着ってだけでヤバかったのに…!」

「お前はまだ見慣れているだろうが!」

「あれでは誘っているとしか思えんっ…!!」

「…部屋に来た時はどうしようかと…焦った」

「よく我慢したよな!私達!!」



「…ホント」

「よく耐えた…」

「頑張った!!」

「…(コクリ)」

「と言うより…何故我々がこうも奴に遠慮せねばならんのだ!?」

「それはやっぱり公共の電波に乗っちゃうから…」

「じゃあ見えなきゃいいのか??」

「…極論だとそうなるな」

「俺はもう我慢の限界だ…!」

「という事なら、ここは一つ…」


(((((見えない所で留三郎をヤろう!)))))



五人の意思が見事に合った瞬間であった。




















そんな企みがされているとは知らない留三郎。
一人用具倉庫で備品の整理をしていた。



「ふー、大体こんなもんか。キリもいいし、そろそろあっち向かうかな」



仕事を片し、一息ついたところへ同室の伊作が現れる。



「留三郎ー、ちょっといい?」



胡桃色の髪を揺らし顔だけ扉からヒョコッと出した伊作。
怪しい薬作ったりあの性格さえなけりゃ、(男に言うのもおかしいが)可愛いいい奴なんだけどなぁ…後輩からは優しいお兄さんとか言われてるし…と、しみじみ思ってしまう留三郎。
その思いは表に出さず…



「おう、どうした?」



と返事する。



「校庭の奥の古倉庫にさ、最終回で使う小道具が入ってるらしいんだけど見つけられなくてさ…」



一緒に探してくれない?と、手を合わせて頼み込む伊作。



「ったく、しょうがねぇな…。ま、こっちの仕事早く終わったし、一緒に探してやるよ」

「ホント?ありがとう!」



ぱぁっと表情を明るくさせ礼を言う伊作。



「お前に倉庫の中めっちゃくちゃにされても敵わねぇしな」

「なんだよそれー!」



ははは…と笑いながら用具倉庫を後に、古倉庫へ向かう二人。
伊作の口が妖しく歪んでいた事に留三郎は気づかぬまま…。










続く

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