parallel 1

□ひざまずいてあいしてる 1
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「もし?」
『あ、いまヒマ?』
「まあね」
『本当!?じゃあさ、遊ばない?』


この時間だと学校フケんなきゃじゃん。うわ、めんどくさい。


「いいけど。高いよ?」


下らない毎日をいかに楽しく過ごすか。
答えは、俺のやりたいようにやるだけ。ただそれだけ。






キーンコーンカーンコーン

聞きあきたチャイムの音に、やっと授業終わったの?と思いながら、アクビをかみ殺して背伸びをして、机にダウンした。
変わらない学校生活に反吐が出る。

本当、つまらない。


「お前ほんと毎日つまんなそうだよなぁ。見ててウケるわ」
「そういう聖は毎日楽しそうだよな」
「まあ、お前よりは楽しんでるよ、確実に」
「はは、そりゃな」
「相変わらず変なヤツ」
「聖もな」


田中聖。
クラスの奴らが俺のことを疎遠する中、唯一構ってくる変わり者。
初めは面倒臭い奴だと思っていたけれど、今では結構気に入っている。

聖の魅せる人懐っこい笑顔、結構好きだよ。


「そういや今日さ、新しい担任来るみたいよ」
「前のヤツは?」
「さあ?育児休暇じゃないっけ?」


へー、興味ないや。
だいたい前の担任の名前すら知らない身分だ。


「そうなんだ。でも俺、次フケるから会えねないや」
「いやいや、お前帰りすぎじゃない?」
「な」
「まあいいけどさ。気ぃつけて帰れよ」
「おー。新しいセンコーによろしく」


下らないなら下らないなりに、俺は楽しく日々を過ごしたい。
それってイケないこと?

ねえ先生とやら。
答えてみろよ、ばーか。






夜の街は好き。
キラキラしててスポットライトみたいだ。
なんつって、俺は夢見る乙女か。

とにかくこんな世の中だし、楽しまなきゃ損でしょ。


「ねえ」
「なに」


お姉さん香水つけすぎだよ。逆効果だね、それ。


「ヒマ?」
「まあね」
「お兄さん綺麗だね。私と遊ばない?」
「俺高けえよ?」
「いいよ」


夜の街は好き。でも夜は嫌い。

一晩だけ夢見させてあげるから大人しく抱かれて。
そしたらイイ声で鳴かせてあげる。
聞き分けのイイ女の人がすきなの、俺は。

セックスは好きだけど愛を語られるのは嫌い。
愛なんて要らないから金払って。
愛のあるセックスなんて、どうせココじゃできやしない。

これが俺のモットー。
愛がほしいなら誘う場所間違ってるから。

他あたって。


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