大切なもの

□002-シャルの危機
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―――・・・


「・・・」


シャルティスのいる部屋の前に人の気配がするのをここにいる人皆が感じていた。


「此処・・・?」


女の人の声がした


「開けるわよ」


扉が開き、女の人・・・いや、女の子二人の姿がそこにはあった。
二人はシャルティスを見ると互いに顔を見合わせ頷くと口をひらいた


「確認よ。水色の瞳に緑の髪。間違いないわね。あなたが姫。シャルティス様ですよね」


女の子が言った。


「っ・・・あなた達が・・・この国を」


シャルには信じられなかった。この二人は若すぎる・・・
兄と同じくらいだろうか?


「シャルティス様本人ね」


シャルの答えを聞くまでもなく女の子は腕を掴んだ。


「あなたの身柄を拘束するわ」
「いやっ!離してよ!!」


叫び声にも近い声・・・


「このっ・・・姫様を離せ!!」


シャルティスの護衛がその女の子達を攻撃しようとしたが・・・


「うるさい」


何が・・・起きたのか・・・シャルにはわらなかった。


ドサッと音がたった。下を見ると護衛が血を流して倒れていた


「え・・・?」
「行きますよ姫様。これ以上抵抗したら・・・」


チラッとまだ回りにいる兵達を見た


「どうなるか・・・わかりますよね」 「っ!!」


シャルティスは目に涙をためながら女の子達を見た。

「私が・・・あなたたちと一緒に行けば・・・この人達を助けてくれる・・・?」
「えぇ・・・」
「わかった・・・一緒に行きます。」


シャルは抵抗していた腕の力を緩めると女の子達と一緒に歩いて行った。


「兄さん・・・」


と呟いて・・・


Next、003に続く・・・
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