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□お酒の力
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「ウサギさぁ〜ん」
潤んだ瞳
濡れた睫毛
朱く染まる頬
覚束ない足どり
上昇している体温
泥酔した美咲。
これは夢なのか?
美咲が
俺に
抱き着いている。
「……美咲」
「ウサギさんの匂いだあ!えへへ、俺この匂いだあいすきぃ」
俺は美咲が"だあいすきぃ"だ!
「ね〜、ちゅうしてえ?」
「…後でどうなっても知らないぞ?いいのか?」
「いいよぉ〜?」
たまには"友達"との飲み会もいいものだな。
なんて、
現金なことを思ってしまう。
「今日はお前の好きなようにしてやるよ?」
夜はまだ長い。
常でない美咲の醜態は、
後に
書物へと掲載されるのであった。
勿論、美咲はそんなことは記憶になくて。
美咲の躯は秋彦の開発途上国に。
「全ては愛が故、だ」
さあ、今日も始めようか?