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□好き過ぎて
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「最近ヒロさんが好き過ぎて眠れません」
そんなことを真剣に言ってくるもんだから
俺はおもっくそ野分を殴った。
「っ!…痛いです、ヒロさん?」
「馬鹿かお前はっ!恥ずかしい事言ってんじゃねえよ!」
多分今、俺の顔はタコ見てぇに真っ赤になってる。
だって野分が瞳を細めて嬉しそうに笑っていたから。
「ほら、今夜もまた眠れそうにありませんよ。」
だって寝ても醒めても愛しい貴方との甘い夢の中だから。
「俺達、二人揃って過度の不眠症だな…」
俯き呟いたのは
夢への合言葉
「大好きです、」
姫は王子のキスで瞳を醒ます。