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□願い事
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願い事
「なあ、野分…」
「何ですか?」
「もしもさ…三つだけ願い事が叶うとしたらさ、何て願う?」
「いきなりどうしたんですか…?」
「いや、もしもの話…」
「そうですね…まずは世界中の子供達を幸せにします」
「それから?」
「ん〜、そうですね〜…争い事を無くしますかね?」
「……俺に関してはないのかよ」
「だって、ヒロさんとは叶う叶わないの問題ではなく、ずっと一緒に居るつもりですから」
「………っ!馬鹿野郎」
「あ、もう一つありますよね?来世でも二人で居たいです。」
「願わなくても叶わせるだろ?」
「はい。ですから最後の願い事は、」
「願い事は?」
「俺以外の人がヒロさん魅ないようにお願いします!他人のことは俺の力じゃどうにもできませんし…それに、ヒロさんは可愛いですから」
「心配いらねえよ」
「はい?」
「心配いらねえっつってんだよ馬鹿!俺は野分以外は魅えないからなッ」
「…………ヒロさん」
「なっ何だよ、こら!何抱き着いてんだテメ!」
「好きです」
「知ってる、」
「好きです好きです好きです好きです好きです!!」
「願い事はもう叶ってるな」
「はい」
恋とは常に盲目で。