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□こひねがふ
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何度か口付けを交わしたけれど、俺達の関係は変わらないまま。
変わらず彼女の周りにはあの男がまとわりついて。目障りだったらありゃしない。手放す気なんてさらさらないから、その都度牽制してるのにアイツも懲りないよね。
そろそろ本気で解らせないと駄目かな。
アイツはもちろん、彼女にも…ね。
それでもきっと彼女は変わらないんだろう。君の口からは変態だの宇宙人だのアホだの…いつもの罵声しか出てこないのが容易に想像できる。わざと言わせているところもあるけれど、やっぱりちょっと傷付く。
でも。
そっと手を繋げば、振り払うこともなく握り返してくれることが嬉しいから。
今はまだ、もう少しこのままでもいいかな、なんて思ってしまう。
いつか君から手を繋いでくれる?
あと一歩の距離。
君が踏み出してくれるのをこんなにも望んでいる自分に驚いた。けれどそれも悪くない…なんて思ってるあたり重症だよな。
…この想いが、繋いだ手から伝わるといい。
ただ 君だけを 恋願う。
end.(2009.06.23)