小説

□かぐや姫
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―かぐや姫でも降りてきそうな夜だと思ったが、とんだじゃじゃ馬姫が降りてきたもんだ―



アイツと初めて会ったのも、こんな満月の夜だった


人の頭に番傘突き付けて、ヅラのいる場所まで連れてけなんて威勢良く怒鳴ってたな…

敵として出会ったはずなのに

何の因果だろうか
そんな俺たちが惹かれ合うなんて…

神楽は必ず満月の夜になる度、俺の部屋を訪れた

夜兎は日の光に弱いアル
なんて言ってたな



今度、海にでも誘ったらどんな反応するんだろうか…ククッ…

満月の夜になると窓際で煙管をふかしながら物思いに耽る
神楽が来るまでの時間を様々な妄想をしながら潰すのだ
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