瞬・all
□雨のベ―ルが下りるまで
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「あっ…
雨の匂いがする… 」
突然 空を見上げる君…
「雨は 好き。
世界に優しいベ−ルが
かかるから… 」
そう 呟くように
ポッリ言葉を こぼす君…
雨が君を連れ去りそうで…
儚く消えてしまいそうで…
思わず…君を抱きしめ
腕の中に 確保する…。
「私は 溶けて無くなる
砂糖菓子じゃないよ?」
そう瞳を覗き込み…
君は言うけど………ね?
君より
甘いものを知らないよ?
甘い 君の吐息
甘く甘美な 君の肢体
甘い…君との口づけに……
酔う………
今…少し
このまま …
ここで……
ヒロイン…
君に 酔わせて…
雨が 世界を
包み隠すまで…