真夜中の訪問者

□真夜中の訪問者3
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最近 毎夜



魅惑的な香りが 漂い





私の躯を最初 優しく
  そっと 指がなぞる…




『  いっ…やっ … 』






だけど
どうしても 躯が…




指を 拒否出来ない。






あの魅惑的な香り…
媚薬のせいで…




心は
貴方の指を拒否しても



躯は いう事をきかない…





あの魅惑的な 香りに



淫らに 囚われてしまう…

絡め捕られてしまう…。






香りの中で…



躯が…

 甘く痺れて…
    動かせない…






彼の優しく私を 慈しみ
 甘く愛を囁く声…。






「 いやっ…


     貴方は…何故?


   一体… どうして?


  こんな… 事… を? 」






虚ろな意識から 尋ねる。








彼は…  答えない…。






彼は代わりに
甘く情熱的にキスを


何度も くれる…






そんな事では…
 私は 騙されないわ。






躯をなぞる 指先が

次第に 執拗に躯を這う…





愛を 私にずっと囁き続け


指で キスで 唇で
     愛を奏でる






甘美で淫らな 快感だけを



私の しなやかな躯に



残していく…







何度も
 私だけを
   淫らに狂わせる





『駄目よ…

 私の愛は あの方にしか
 捧げないわ…


 貴方には…
 けして 捧げない…  』





私が どんなに必死に

叫んでみても…




貴方は 気にもしない…











そんな私を
惑わす媚薬を使っても…

…無駄よ……。







躯は許しても

 けして

  心はあげない…









あぁぁ ぁぁ…



また… 今日も


私の躯は 媚薬の香りに


囚われ 惑わされる……






















マタタビって 嫌ね…。











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