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□ソロ
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ヴァイオリンロマンスと云われているが、俺の、この気持ちを音に乗せて届けても、一方通行だ。
同じヴァイオリンでも、彼女は俺じゃなくて王崎先輩を選んだ。
楽しそうに奏でる音同士、必然的にくっつく運命だったのではないか思う。
彼女は王崎先輩と付き合うようになって、更に音楽の幅が拡がったように感じる。
音も幅も彼女を取り巻く全てのものが祝福しているように色付いている。
叶わないと思っていても………一緒に居たいんだ。愛しい人でもあり、君は俺の好敵手(ライバル)なのだから。
ソロからデュオに変わる日は、いつか来るのだろうか。