DRRR! !【外伝】

□弐
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その後、宣言通りにわりと丁寧に教えてくれた臨也にお礼を述べ、元いた席に戻ると、シズちゃんが新羅に数学を教わっている所だった。
そのため私は邪魔をしないよう別の机へ。



「と、言う訳なので…宜しくお願いします。門田先生」

「ああ、勉強を教えてやるのは良いが、『先生』はやめろ」



そう言って、彼はどこか気恥ずかしそうに髪を掻いた。

門田くんにはテスト前、いつも古典や歴史なんかの教科を助けてもらう。
語呂の良い覚え方なんかも教えてくれるので、毎回とても頼りになる存在だ。




「そういや…部屋割り最悪だったな」



古文・漢文を教えてもらい、一息ついていると、門田くんが溜息交じりに吐き出した。



「部屋割り…?ああ、各部屋4人〜6人部屋だよね。私は隣のクラスの子と同じ部屋だったよ…。まあ、寝る時だけだから我慢するけどさぁ。
あ、それで何で最悪なの?」

「…同じ部屋なんだよ。あいつ等が」

「あいつ等…?」



その時だった。
わりと静かだった室内に、突如として怒声が響いた。



「ぁあっ…ウザってぇ!!
おい、ノミ蟲テメエ、さっきからゴチャゴチャうるせぇんだよ」

「やだなぁ、シズちゃん。俺は新羅の奴と話してたんであって、君には何も言ってないじゃない」

「ああ、だからコッチに来るんじゃねぇ…俺の視界に入るな」

「そんな怖い顔しないでよ。しかも視界に入るなって、無茶苦茶じゃない?新羅からも何か言ってやってくれよ」



臨也に振られた新羅は、ただ二人の様子を眺めながら「まあまあ」と言いながら笑っている。



「まさか…あいつ等って」

「そう。あいつ等だ…」



門田くんは「先が思いやられる…」と呟きながら片方の手の平で自分の顔を覆う様にして深々と息を吐き出した。

今後の彼の気苦労を思うと、同情せずには居られなかった。



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