小説
□稲妻
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――ピーッ――
『もー!電話でろー!』
(……またあいつか……)
留守番電話の伝言を再生すると、耳元で最早聞き飽きた声が電話の催促をする。
いつからだろうか。あいつが毎日電話して来るようになったのは。
『……たまには構ってくれても良いじゃんか〜……』
――――は?――――
……構って欲しい、って?
……………俺に?
そんなことを言われた事などないクラウド。
(…気がある、って受け取っても良いのか…?)
運び屋の仕事がある。だが、ユフィの元へ行きたい。
「……どうするか……」
――――翌日――――
「クラウドーっ!こっちこっちー!」
結局仕事より女を優先したクラウドだった………しかし、そこがなんだかんだ言ってクラウドの優しいところである。
「……で、どこに行くんだ?」
マテリアを買っても良いように、金はそれなりに持ってきた。