空想詩集
□夏の詩編(仮題)
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『夏の庭に舞う宇宙』
ひらひらと
黒に囲まれた
蒼(あお)く青い紺色の
手のひら大の
小さな宇宙が
ひらひらと
蒼蒼(あおあお)とした緑の
茂(しげ)った海を
ふわりふわりと
輝く金属光沢の
紺青(こんじょう)の表(おもて)の羽を
瞬(またた)かせては
あちらこちらと
忙しく舞っている
黒き宇宙の君よ
時に青くも碧(あお)くもある
汝(なんじ)の名は
烏揚羽蝶(カラスアゲハ)――
END.
作/新名在理可
台所の窓から、前の庭(やぶになりかけな;)をひらりひらりと飛ぶ一匹のカラスアゲハを見た、その時の印象を思い浮かべながら書いてみました。
カラスアゲハは基本的に真っ黒い蝶ですが、羽の表側は青〜緑系(雄と雌で違うらしい)のメタリックカラーに輝いて見えます。
その辺を色々と表現を変えてみましたが…チグハグな印象なだけかもしれません…。
(新名在理可)