☆小説(担:桜春)
□温泉に行こう!
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「そうだ!!」
その日の夕暮れ時、突然カインが何か思い付いたように叫んだ。
「どうかされましたか、我が君?」
カインは瞳を輝かせながらケンプファーの問いに答えた。
「明日、皆で温泉に行こう!」
「…………はい?」
次の日の夕方、騎士団一行は、ゲルマニクス王国と四都市同盟との境にある温泉宿に来ていた。
メンバーは、首謀者のカインにケンプファー、ディートリッヒ、ヘルガ、ノイマン三兄弟、グデーリアン、ラドゥの計9人だ。
「着きました。この宿です。部屋は全員同じ大部屋だそうです」
「あの、何故私などか呼ばれたのですか?」
そう言ったのは、青い髪の青年―ラドゥだ。
「人数は一人でも多い方がいいからだよ♪(あと、たまたま近くにいたから)」
「……分かりました(心の声が聞こえたような…)」
「イザーク、何で慰安旅行みたくなってるの?」
「折角温泉に入るのだから、泊まろう。と我が君がおっしゃったからだ」
「あ、そ」
と、何だか納得いかないまま、一行は大部屋に着いた。
「へー、結構広いね」
「早く大浴場行こーよ♪ここって、いろんな種類の温泉があるんだって!楽しみだな〜♪」
脱衣所に入った途端、視線が集まった様な気がしたが、そんな事はお構い無しという風にどんどん脱いでいった。