☆小説(担:桜春)

□国務聖省の日常
1ページ/2ページ

珍しくやることがなく、アベルは中庭でのんびりとくつろいでいた。

「いやー。本当に良いお天気ですね〜。これなら野菜達も元気に育ちそうです」
私はのんびりとベンチに座り、中庭を見ていました。
おや?あの大柄な神父は、レオンさんですね。また、シスターをナンパしているみたいです。後でまたケイトさんに怒鳴られますね(苦笑)

そんなことを考えていると、向こうから小柄な神父が歩いて来ました。

「こんにちはトレス君。哨戒中ですか?」
「肯定」

トレス君は相変わらず無表情ですね。たまには違う表情が見たい気がします。

「ちょっとは休んだらどうですか?」

頑張りすぎですよと言おうと思ったら、突然
ドッカーン!!
という大きな音がしました。しかし、誰も全く焦ったりしません。それどころか、皆またか、と呆れ顔です。原因はやはり

「また、教授ですね」
「肯定。今朝、実験をやると言っていた」
「あれならまた失敗ですね(笑)」
「そう推測される」

最近爆発続きなので、流石のトレス君も呆れ気味ですね(苦笑)。それにしても、ユーグさんお気の毒ですね。そう思っていると通信機から
〈ごほっげほっ!こ、此方ソードダンサー。聞こえるか、神父アベル、神父トレス?〉
「聞こえますよ。大丈夫ですか、ユーグさん?」
「損害評価報告(ダメージリポート)を、ヴァトー神父」
〈一応な。だが、ちょっと助けに来‥!うわー!!〉

その時また、ドッカーン!という大きな音がしました。運悪く通信をしていたため、耳の中に直接入ってきました。

「?!!」
「二次爆発か。損害評価報告を、ナイトロード神父」
「ちょっと耳が……。はい、大丈夫です。でも、ユーグさん、生きてますかね」

流石トレス君は、大丈夫みたいです。凄いなぁ。と思いながら、心配して、哀れな同僚に声をかけました。すると、通信機から声が聞こえてきましたが、ユーグさんではありませんでした。

〈此方アイアンメイデン。お二人とも、聞こえますか?〉

ケイトさんでした。かなり呆れている様子です。

「はい、聞こえますよ。また、何時ものですか?」
〈えぇ、そうですわ。いつも通り、あの師弟を救出して下さい〉
「了解しました。行きましょうか、トレス君」
「‥肯定」

明日も同じことが起こるかもしれませんね。それでも別にいいんですが、結局片付けるのは私達ですから、あるべく起こらない事を祈りたいですねぇ。

何だか色々な事がありますが、これがここでの平和な日常です。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ