小説4

□瞳を閉じて、君ヲ想ウ
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「こんにちは」

並盛中の正門に、その男は立っていた。
オレンジの太陽が校舎を染める時間帯。
綱吉は帰宅するために山本と二人だった。獄寺はいない。

「こんに、ち、は…」
「あれ?霧の…」

やや不安げな綱吉とは違って、山本は友好的な笑みで骸に声をかける。
その山本に対して骸もいつもの笑顔で答えた。

「改めまして。骸です」

骸をよく知らない山本は、恐れることなく差し出された手を握った。

「ツナ約束あったのか?悪いな、部活終るまで待たせて」
「し、してないよ。約束なんて」
「僕が勝手に待っていただけです」
「そっか。じゃあなんか用事あんだろ?オレは先に帰るわな」
「えっ…や、山本!!」
「お気遣いありがとうございます」

山本は戸惑う綱吉に笑顔で手を振り帰っていく。
警戒心を強めた相手に、骸は苦笑して近付いた。





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