小説4

□バカ!大好き!U
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†初めてのお泊まり†



綱吉は途方にくれていた。
かれこれ20分はその場に立ち尽くしている。

それというのも全てはあの一言が原因なのだ。

雲雀恭弥の放った呪詛の言葉。


「ここ、僕の家。8階だから。週末…待ってるよ」


つまりは来いということで。
誕生日に鍵を渡され数日。綱吉の予想より遥かに早くこの日はやって来た。


(やるしか…ないよなぁ…)

鍵を片手に勇気を振り絞り、綱吉はエレベーターに乗り込んだ。
目指すは8階、ワンフロアが雲雀の部屋というダンジョンへ。

こういう時は時間が短く感じる。目的の階へはすぐに着き、隠せない緊張で冷や汗が額から流れ落ちる。

(…なんて言おう)




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