過去小説2
□separate†四日目
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ドアを開けると、いつの間にか雨が降っていたらしい。濡れた骸がそこには立っていた。
「骸さん濡れてるじゃないですか!入ってください、風邪をひきますよ」
「ありがとうございます」
綱吉は雲雀との約束を忘れたわけではなかったが、彼の性格上目の前の人物を放ってはおけなかった。
骸を家に入れ、綱吉は慌ててお風呂の釜に火をおこす。
「良かったらお風呂に入ってください。暖かくしないと」
「すみません、お邪魔して早々ご迷惑を…」
「あ、そんな気にしないで下さい。オレが勝手にやってるだけです」
そう微笑む綱吉は実に楽しそうだ。先程まで寂しい思いでいた分、嬉しさが大きいのだろう。
暖炉の焚き火をやや強くし、バスローブを骸に手渡す。
骸はお礼を言い、バスルームへと向かった。