小説4

□新婚サンU
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「泣かないでください…罪悪感が増してしまう…」

頭や頬を愛しそうに撫でながら、骸は囁いた。

綱吉は固く閉じていた目を少しだけ開き、骸の顔を盗み見てみた。

そこにはいつも自信家で笑みを絶やさない骸はいなかった。

不安そうに眉を潜め、辛そうに目を細めた顔がある。
綱吉は無意識に、シーツを握っていた手をその顔に持っていく。

「泣か…ないで…ください…」
「…僕の台詞です。それに…泣いてませんよ」


そう言ってゆっくりと互いに唇を重ねた。



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