過去小説2

□温もり
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綱吉も雲雀の背に腕を回し、眠くはないが目を閉じた。






「赤ん坊かい?」
「よく気付いたな」


綱吉が眠りに落ちた頃、リボーンが戻ってきた。
雲雀はその気配に目覚め、反射的に片手で構えていたトンファーをしまう。


「珍しーな。誰の葬式だったんだ?」
「…血縁関係の年の近い子がね。群れるなんてごめんだから、先に焼香だけして来た」
「ここに来たのは大方ツナと重なって見えたからだろ」
「ふざけないで。この子と他人を重ねたりしない」
「じゃあ不安になったのか?いくら注意してても、いつ事故に合うかは誰にも分かんねーからな。生きている限り、毎日死と背中会わせだ」


リボーンの言葉に、雲雀は綱吉を強く抱き締めた。


「…僕の腕の檻で、一生閉じ込めてやりたいよ」




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