過去小説1
□先生はヒバリさん
1ページ/6ページ
うちの数学教諭は恐い。
「雲雀先生、ここが分からないんですけど…」
「小学校からやり直しなよ」
「恭也先生!この問題解けました」
「気安く名前呼ばないでよ。はい、間違い。こんな簡単なのも解けないの」
なんでこの人教師になったんだろう。
いや、その前になんでなれたんだろう。
確かに教えるのはすごく上手だけど、それ以外はまるで何もしてくれない。
それなのに生徒には人気が高い。
確かに頭良いしかっこいいし強いから、女の子が騒ぐのも分かる。
でも、何で…何でオレだけ放課後居残りで補習なんだよ!?
他にもテスト悪い奴いたじゃん…
「遅かったね。沢田綱吉」
「すみません…」
「まあいいけど。そこ、掛けなよ。プリント取って来るから」
教官室にひとつ使われていない机がある。